忍びの国 予告動画
忍びの国のあらすじ
戦国時代
天下統一に向け、織田信長が勢力を拡大している中、伊賀は人を人とも思わない忍者たちの無法地帯でした。
無門は、忍びとしては天下無類の力を持っていますが、普段は怠け者で、一目惚れして安芸から連れて来たお国に
「稼がないと結婚しない」
と、家にも入れてもらえません。
そんな中、伊賀の百地三太夫と下山甲斐の間で小競り合いが起きます。
三太夫の命令で甲斐の城門を開いた無門に、
「下山の次男 次郎兵衛を斬れば百文やる」
と三太夫がお金で釣ります。
めったに殺しはしない無門ですが、金を稼ぐために、一対一の戦いの末、次郎兵衛を斬ります。
次郎兵衛の兄 平兵衛は、息子が殺されても平然としている父親に対して、
「人ではない」
と憤ります。
その頃、伊賀の隣国 伊勢では
織田信長の次男である織田信雄が、義父北畠具教を討ち、伊勢を手中にします。
その知らせを受け、伊賀の十二家評定衆は、戦回避のため織田に降す事を決め、平兵衛を使者として送り込みます。
しかし、伊賀国を憎悪していた平兵衛は織田に寝返り、信雄に伊賀攻略の足がかりとして伊賀国内に城を築くよう進言します。
平兵衛の裏切りを知った十二家評定衆ですが、織田の使者に大金を積まれて、あっさりと丸山に築城する事を許します。
無門たち忍びも、高額な日当150文に釣られて、大喜びで働きます。
ある日、仕事を終えた無門をお国が迎えに来ました。
帰り道、忍びの訓練を受けている小さい子供たちを見かけます。
毒矢を受け、命を落とした子供たちの死体が並んでいました。
足を負傷したねずみという少年の手当てをしたお国は、非情な忍びの世界を目の当たりにし、
「侍におなりなさい」
と無門に勧めます。
しかし、無門は今のままでいいと断ります。
一方、丸山城が完成し、織田から大金を手に入れた三太夫は、
「さて焼くか」
と城を焼き払います。
全てが十二家評定衆によって初めから仕組まれていた事だったのです。
信雄の怒りを買った平兵衛は地下牢に入れられます。
織田軍が攻めて来ることを知り、無門はお国に京へ逃げようと言いますが、
「逃げるのは嫌だ」
と拒否されます。
侵攻を止めるべく、信雄の寝床に侵入した無門は、信雄を脅しますが、逆に
「女子供も皆殺しにする」
と言われます。
家人に気づかれ、その場を逃げ出した無門は地下牢へ行き、投獄されていた北畠具教の娘 凛と出会います。
凛は
「信雄を討ってほしい」
と頼み、北畠家秘蔵の茶器「小茄子」を無門に託すと地刃します。
無門は
「一万貫の価値がある小茄子を売り払い、夫婦になろう」
とお国と共に京へ逃げることにします。
報酬の出ない戦に出て死に損はしたくないと、多くの下忍も逃げ出します。
織田軍は一万の兵を率いて、三方から攻め入ってきました。しかし、多くの下忍が逃げ出していた伊賀国は劣勢を強いられます。
一方、京への道中、お国は子供たちが伊賀に留まり戦っている事を知り、
「やはり戦うべきである」
と無門に訴えます。
小茄子を渡された無門は、
「戦いに参加した者に褒美を出す。雑兵首には十文、兜首には十貫、信雄の首には五千貫」
と呼びかけます。
金に目のない下忍達は、我先にと伊賀へ引き返していきました。
多くの下忍が戻ったことにより、形勢は逆転します。
無門は信雄を討とうしますが、家臣 日置大膳によって阻まれます。
激しく戦い大膳を仕留めようとしますが、信雄の放った矢を躱している隙に、信雄と大膳に逃げられます。
伊賀はついに織田軍に勝利し、織田軍は撤退しました。
平楽寺では勝利の宴が催されていましたが、ねずみと共にいたお国は、無門が死んだと聞かされ愕然とします。
織田軍が城に逃げ帰ると、織田兵になりすました無門達が待ち構えていました。
そこで、平兵衛から
「この戦は全て評定衆が仕組んだこと。お前は踊らされている」
と聞かされます。
平兵衛は、例え自分が死んでも伊勢の者には手を出すなと無門に約束させ、一対一の戦いに挑みます。
互角の勝負を繰り広げますが、最後は無門が勝ち、平兵衛は息絶えます。
伊勢の地に埋葬するようにと言い残し、信雄を殺さずに、無門は立ち去ります。
平兵衛との約束を守ったのです。
勝利に酔う平楽寺へと戻った無門は、私欲のために自分たちが踊らされていた怒りから、評定衆の1人を殺します。
三太夫は
「無門を討ち取った者には生涯年貢を免じる」
と告げ、全ての下忍が無門を狙います。
無門を助けようとしたお国は、小茄子を掲げ
「無門に指一本でも触れたら、小茄子を粉々にする」
と言います。
しかし、小茄子を狙う下忍びたちは、一斉に毒の吹き矢をお国目がけて放ちます。
無門は自分を盾にして守ろうとしますが、お国は毒矢に倒れます。
瀕死の状態で
「本当の名前を教えて」
と問うお国に、
「子供の頃、買われてきたから名前はない。知らないのだ」
と無門は答えます。
「可哀想に」
と言い残し、お国は息絶えます。
絶望した無門は、
「お前らは人間ではない」
と小茄子を粉々に砕き、お国の亡骸を抱いて去っていきます。
2年後、織田に勝利した伊賀の名は天下に知れ渡っていました。
しかし、織田信長が信雄を総大将とし、4万4千の兵を率いて再び攻め込んできたのです。
伊賀は焼き尽くされ、大半の忍びは死に、残ったわずかな忍びも全国に散ります。
しかし、大膳は
「虎狼の族の血は耐えていない。子孫に及ぶまでどこかでその血は忍びいってくる」
と憂います。
信雄の命を受けて、大膳は無門の遺体を探しますが見つかりません。
無門は織田軍の雑兵に紛れて戦っていたのです。
忍びの国の最後を見届け、無門はお国が目にかけていたねずみを探し出すと、2人で何処かへ去っていきます。
忍びの国 みんなの感想!

★20代女性 managasutaruさんの感想 ★★★★☆
大野くんの役がハマリ役だったと思うからです。大野くんの役はできる忍者の役だが、どうもやる気のない忍者というところがとても面白かったです。そして、なんといっても忍者同士のアクションシーンが見所です。アクションはパルクールの動作も取り入れられており、まばたきをしたら見逃してしまいそうな俊敏な動きで内容がわからなくても楽しめる映画だと思います。

★20代女性 ゆうかさんの感想 ★★★★☆
大野智が出ている、ということで見に行きました。歴史が苦手で自分に理解出来るのかと不安ではありましたが丁寧に説明するヶ所もあり分かりやすかったです。忍者が主役の映画は数多くないので面白い観点だなぁと思いました。殺陣のシーンは息を呑むような世界で、でも笑うところもたくさんあって見ていて飽きない作品でした。最後に石原さとみさんが死んでしまったのは衝撃でとても切なかったです。その後どうなったのか、続編が見たいと思いました。

★30代女性 あかりさんの感想 ★★★★★
スピーディーな展開と、分かりやすい善悪とアクションがとても視聴しやすい映画でした。コメディ一択かと思えば、人間の心や情についてを問いかける深いテーマだったのも意外性があり良かったです。初めて人を愛し、失ったこで、忍びという道具から人間になった大野くんの深い演技力も良かったです。悲しい展開ではあったものの、深い余韻のある美しい結末でした。